デジタルカタログの作り方と作成ツール「多種多様で複雑な構成を持つ製品の場合の対処法も」
- 共動創発事業本部
- 4月2日
- 読了時間: 12分
更新日:4月7日

目次
デジタルカタログ(WEBカタログ)の種類
PDFデジタルカタログ(WEBカタログ)
PDFデジタルカタログは、従来の印刷物カタログをデジタル化したもので、通常、PDFファイルとして提供されます。
この形式のカタログは、ページレイアウトをそのまま維持できるため、印刷物と同じように見栄えが保たれます。
また、PDF形式のカタログは、オフラインでも利用できるため、インターネット接続がない環境でも確認できます。
ただし、ページ数が多い場合、特定の製品を探すのに時間がかかることがあり、検索機能が十分に活用されていない場合が多いです。
HTML5のデジタルカタログ(WEBカタログ)
HTML5形式のデジタルカタログは、Webブラウザ上で直接表示できるインタラクティブな形式です。
この形式では、コンテンツを整理して分かりやすく配置したり、ユーザーが操作することで情報がリアルタイムで変化するような機能を提供することができます。
これにより、ユーザーは必要な情報を簡単に探したり、状況に応じて新しい情報をすぐに得ることができます。
HTML5デジタルカタログは、PCやスマートフォン、タブレットなどの異なるデバイスに最適化されていることが多く、レスポンシブデザインによってどの端末でも閲覧できます。
さらに、ページ間のリンクや検索機能が強化されているため、特定の製品を素早く見つけることができます。
PDFとHTML5の主な違い
PDFとHTML5のデジタルカタログにはいくつかの違いがあります。
主な違いは「使い勝手」と「柔軟性」です。PDFカタログは静的でページをスクロールしていく形式のため、製品を探す際には手動で探さなければなりません。
一方、HTML5カタログはインタラクティブで、検索やフィルタリング機能を使って、簡単に目的の製品を見つけることができます。
また、HTML5カタログは自動更新が可能で、変更を反映させるのが簡単ですが、PDFカタログの場合、変更後に新しいファイルを配布する必要があり、手間がかかります。
デジタルカタログ(WEBカタログ)の作り方
「主な作成方法」
有料のデジタルカタログ作成ツールで自作する
有料ツールを使用すると、デザイン性が高く、機能的なデジタルカタログを作成することができます。
例えば、「FlippingBook」や「Catalog Machine」などのツールは、簡単にPDFファイルをアップロードするだけで、魅力的なデジタルカタログに変換できます。
これらのツールは、インタラクティブなコンテンツを簡単に追加できる機能も備えており、ユーザーがより簡単に製品を見つけられるようにするための検索機能やフィルター機能も充実しています。
有料ツールを利用する場合、月額料金や年間契約のコストがかかりますが、高品質なデザインやサポート、安定した運用が期待できる点がメリットです。
以下は、有料のデジタルカタログ作成ツールの例です。
これらのツールは、プロフェッショナルなデジタルカタログを簡単に作成でき、機能も豊富で、企業向けに役立つ機能を提供しています。
No. | ツール名 | 概要 | 主な機能 | 価格 |
1 | FlippingBook | PDFをインタラクティブなデジタルカタログに変換するツールです。美しいデザインや高度なカスタマイズ機能を提供し、オンライン・オフライン両方で利用可能なカタログを作成できます。 |
| 月額プランあり、詳細は公式サイトで確認。 |
2 | Catalog Machine | カタログをオンラインで作成し、共有できるツールです。デザインの自由度が高く、印刷用のPDFやデジタルカタログの両方を作成できます。 |
| 月額制。詳細な価格は公式サイトを確認。 |
3 | Issuu | PDFファイルをデジタルカタログに変換して、オンラインで発行・シェアできるツール。大規模な発行物や印刷物のデジタル化に使われています。 |
| 月額プランあり、詳細は公式サイトで確認。 |
4 | FlipHTML5 | PDFをインタラクティブなHTML5フォーマットに変換し、オンラインで公開できるツール。美しいページめくりエフェクトやカスタマイズ機能が充実しています。 |
| 有料プランがあり、機能に応じて異なる価格帯を提供。 |
5 | PubHTML5 | PDFをインタラクティブなHTML5フォーマットに変換し、オンラインで公開できるツール。美しいページめくりエフェクトやカスタマイズ機能が充実しています。 |
| 月額または年間プランあり。詳細は公式サイトを確認。 |
6 | Paperturn | 簡単にデジタルカタログを作成し、オンラインで共有できるツール。特に印刷物をデジタル化することに特化しています。 |
| 月額プラン、無料トライアルあり。 |
7 | VIZIT | インタラクティブなデジタルカタログを簡単に作成できるツール。オンラインでの発行と、ターゲットマーケティング向けの機能も搭載。 |
| プランによって異なります。 |
無料のデジタルカタログ作成ツールで自作する
無料ツールでも、基本的な機能を使ってデジタルカタログを作成することが可能です。
例えば、「Canva」や「Issuu」などの無料ツールでは、テンプレートを使って簡単にカタログを作成することができます。
ただし、機能に制限があったり、広告が表示されたりする場合がありますが、コストを抑えながらも基本的なデジタルカタログを作成したい場合に有効です。
無料ツールの利点はコストがかからない点ですが、機能面での制約やサポートが限られていることを理解して利用する必要があります。
無料のデジタルカタログ作成ツールもいくつかあります。
これらは、簡単にカタログを作成できるものが多く、基本的な機能を無料で提供しているので、予算を抑えながらカタログ作成ができます。
以下、代表的なツールを紹介します。
No | ツール名 | 概要 | 主な機能 |
1 | Canvaはデザインツールとして非常に人気があり、デジタルカタログの作成にも使用できます。無料プランで豊富なテンプレートや素材を使い、カタログのデザインをカスタマイズできます。 |
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2 | IssuuはオンラインでPDFをデジタルカタログに変換し、インタラクティブに発行できるプラットフォームです。無料プランでも基本的な機能が利用でき、カタログを公開したり共有することができます。 |
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3 | FlipHTML5は、PDFをデジタルカタログに変換してインタラクティブな体験を提供するツールです。無料プランでは、ページめくり効果を加えて、カタログをオンラインで公開できます。 |
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4 | Lucidpressは、クラウドベースのデザインツールで、簡単にプロフェッショナルなデジタルカタログを作成できます。無料プランでも、カタログやパンフレット、フライヤーの作成が可能です。 |
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5 | Joomagは、デジタル出版物を作成・配布できるプラットフォームで、無料プランでも基本的な機能を提供しています。インタラクティブなカタログやデジタルマガジンを作成できます。 |
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6 | Flipsnackは、PDFをインタラクティブなデジタルカタログに変換できるツールです。無料プランでも基本的なカタログ作成機能を利用できます。 |
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7 | Zohoは、無料のオンライン文書作成ツールで、カタログの作成に役立つ基本的なテンプレートが用意されています。完成したカタログはPDFとしてエクスポートしてデジタルカタログとして配布できます。 |
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これらのツールは、無料プランでも十分にデジタルカタログを作成できるものが多いです。
ただし、無料プランには機能制限がある場合もあるため、必要な機能や容量を確認しながら選ぶと良いでしょう。
また、機能やデザインの自由度を高めたい場合には、有料プランにアップグレードすることも検討してみてください。
多種多様で複雑な構成を持つ製品の場合の対処法
多種多様で複雑な構成を持つ製品とは?
多種多様で複雑な構成を持つ製品とは、顧客の要望に応じて、仕様やオプションが無限に組み合わせられる製品を指します。
例えば、機械や設備のカスタマイズが必要な製品、または各種オプション(色、サイズ、機能など)を自由に組み合わせることができる製品群が該当します。
これらの製品は、標準化が難しく、カタログでその全ての仕様を正確に伝えることが非常に困難です。
多種多様で複雑な構成を持つ製品だとなぜデジタルカタログ(WEBカタログ)は難しいか?
多種多様で複雑な構成を持つ製品の場合、デジタルカタログの作成が難しいケースが多いです。
その理由を4つご紹介しましょう。
✓ 1.顧客要求での製品検索、絞り込み、製品仕様の比較ができない
複雑な製品の場合、仕様やオプションの選択肢が非常に多く、カタログのページ数も膨大になるため、顧客が自分のニーズに合った製品を見つけることが難しくなります。
特に、製品をスペックで絞り込むことができなければ、顧客は大量の情報に圧倒され、最適な製品を探し出すのが困難です。
✓ 2.確認したい製品スペックをカタログで確認するのが大変
製品ごとにスペックが異なる場合、その情報をカタログ上で探し出すのは時間がかかります。
特に、数多くの製品がある場合、どのページに必要な情報が載っているのかを一つ一つ探し出すのは効率が悪く、顧客体験としても満足度が低くなります。
✓ 3.製品の仕様変更によるカタログの情報の更新に非常に手間がかかる
製品の仕様は頻繁に変更されるため、PDFや静的なHTMLカタログを手動で更新するのは非常に手間がかかり、また更新箇所が複数にまたがる場合は更新漏れも発生します。
さらに変更量が多いと、カタログを再発行する必要が生じ、古い情報がなかなか更新されず、誤情報を招く原因となります。
✓ 4.多岐にわたるユーザーの異なるニーズに合わせた情報提供ができない
ユーザーは、新規客もいれば既存客もいるし、部門においても設計や製造、調達部門など多岐にわたります。
ユーザーのニーズは様々であり、通常のカタログでは、すべてのニーズに対応してわかりやすく情報を提供することが難しく、結局、顧客にとって不便な形で製品を選ばせることになります。
どう対処すべきか?「Fleacia Product Selector」の活用
Fleacia Product Selectorとは?
「Fleacia Product Selector」は、Web上で製品の仕様を入力することで、最適な製品を瞬時に選定することができるツールです。
複雑な仕様や多様な選択肢がある製品群においても、ユーザーが自分のニーズに合った製品を簡単に選べるようにするため、顧客にとって非常に便利なツールです。
また、製品の仕様変更や機能追加の際のマスターメンテナンスは、自社内で簡単に行うことができるため、更新のタイムロスがなくなり、製品情報が常に最新の状態で表示されます。
Fleacia Product Selectorを使うことで、顧客は自分で必要な製品を検索したり、複数製品のスペックを比較したりすることができます。
また、追加情報が必要な場合は、検討結果を添付して問合せをすることができ、問合せを受けた営業担当者はその結果に基づいて的確な回答や提案を行うことができます。
Fleacia Product Selectorとデジタルカタログ(WEBカタログ)の違い
客先で顧客要求を受けた時の現場営業担当の対応の違い
従来の営業は、客先で顧客要求を受け、カタログで説明しながら製品提案を行っていましたが、製品知識の乏しい若手営業はその場で回答ができず会社に持ち帰って設計者に確認していました。
これでは、見積や提案までに時間を要してしまい、顧客満足度が低くなりがちです。
Fleacia Product Selectorを使えば、営業を介することなく顧客はWeb上で要求仕様を入力し、瞬時に製品を探し出すことができます。
また、そのまま問合せに繋げて、これを受けた営業はスムーズに提案を行うことできます。
顧客がサイトに来訪した時の違い
従来のカタログでは、ユーザーは膨大なページの中から必要な情報を探し出さなければならず、またカタログに掲載されている複雑な仕様の数値やデータを読み解けないということもあります。
そのため、結局製品を見つけられず、Webから離脱してしまうことも少なくありません。
Fleacia Product Selectorを活用すれば、顧客自身がウェブサイトで簡単に製品を検索し、条件を絞り込んで最適な製品を見つけることができます。
検索で絞り込まれた複数製品のスペックを比較することや追加情報の問い合わせもスムーズに行えるため、顧客は手軽に情報を得ることができます。
以上のように、複雑な製品に対する対処法や、デジタルカタログとFleacia Product Selectorの違いを理解することが、業務効率化や顧客満足度向上に繋がります。


B2B製造業特化型
Webマーケティングソリューション
Fleacia Product Selectorは、B2B製造業特化型Webマーケティングソリューションです。
複雑な製品体系の製品検討ガイドをWeb上で公開、お客さまの製品情報調査・検討段階から意思決定を支援します。